【シノアリス】悪夢ノ詠歌 ~ギルド協力イベント 後半 【シナリオ】


ギルド協力イベント
悪夢ノ詠歌

~後半~

シナリオ

歌姫の

美声奪はれ

蛙顔

異形のふたり

花火をあげよ




……ン?

覚えがない短歌デスね。

こんなかるた、作りましタック?

……こんなかるた、作りましタッケ?




「読まれた歌のモノガタリに転移する

なら存在しない歌を読んだらどういう

現象が起きるか確かめたかったんです」

ドロシーは、かるたへの細工を

傀儡達に白状する。


彼女はカエルのナイトメア「ヒカリ』

の短歌の下の句を、

「拒絶の九尾リコネ」の短歌に

書き換え、存在しないモノガタリを

作り上げていた。


その結果、ドロシー達は

二つのモノガタリが混ざりあった、

歪んだ世界に転移し、

「あれ?ナイトメアを

倒したのに戻れませんね」

―――逃げられなくなっていた。




そこは真っ白な世界だった。

そこはが支訳していた。


リライガエルとリコネガエル

を倒したドロシーは、いつの間にか、

この白い世界に落とされていた。

ギシンとアンキの姿は見当たらない。

「ここはどこでしょうねえ」


わからなければ調べればいい。

科学者は白い世界の

探索を開始した。




ドロシーの前に現れた

リライガエルは言う。


ここは、貴方が行った

短歌の改ざんで生まれたバグ」

「モノガタリになる前に

生じてしまった、世界!


空っぽのモノガタリ」




ドロシーが瞬きをした瞬間、

リライガエルは、

リコネガエル

姿を変えた。


リコネガエルは言う。

「ここは完成された

モノガタリじゃない」

コリジョン抜けしたゲームの裏側。

製作者が作っていない白の領域」

「モノガタリになる前のタネが

転がっているだけ」

「リライも私も本物じゃない。

ただのバグの産物。その一種」


「そして、ドロシー。貴方は、

もうこの世界から―――」

逃げられない




「モノガタリの世界に入った時。

元の世界に戻るには、

そのモノガタリの敵を倒す必要があった」

「でもこの世界は無。モノガタリはない」

「モノガタリに登場する敵はいない」

「私とリライガエルはバグだから、

敵にはなり得ない」


「だから貴方は逃げられないの。

モノガタリが終わらないから」

「読むべき短歌も取るべき札もないなら、

百人一首は終わらない。そうでしょう?」


その時。ドロシーの耳が、

ギシンとアンキの声を捉えた。




「ドロシーとコンタクトを

取ることに成功しまシタ」

「エンジニアの修正作業により、

このモノガタリの出来損ナイ

は、まもなく消滅シマス」

「早く逃げないと正月早々、2020年

の世界から永久におさらばデス」


「うーん、とはいえ、モノガタリ上の

敵を作らないといけないわけでして

…………あっ」

「敵がいないなら、

作ればいいじゃないですか」


ドロシーは傀儡達にあることを頼んだ。

「おふたりが私の

になってください!」




ギシンとアンキを倒したことにより、

ドロシーはかるた部屋に

帰還することができた。


床に散らばったかるたを見ると、彼女が

改ざんした箇所は全て修正されていた。

「素晴らしい。札の一部に

手を加えるだけであんなに面白い

世界にいけるなら、さらに大規模に

弄くり回せば、もっと愉快な世界に―――」

実験の結果に満足したドロシーは、

懲りることなく、かるたに

さらなる改ざんを施そうとする。


だが、ギシンとアンキに止められ、

最終的にナイトメア百人一首かるたの

テストプレイは中止になった。




ギシン  アンキの終わりのセリフ


ギシン「巡ることができた」

「ナイトメアのモノガタリは」

「ドロシーの暴走のせいで、」

「一部だけになってしまいマシタが、」

「マダマダ沢山のモノガタリが、」

「ライブラリには眠ってイマス。」

「百人一首で詠まれる短歌のゴトク。」

アンキ「あの何もない白の空間ハ ドロシーが起こした」

「不具合に過ぎマセンが、」

ギシン「無デハない、」

アンキ「新タなナイトメアのモノガタリは―――」

ギシン「今年も何処かでお見せできるデショウ。」

アンキ「モノガタリのタネたちが」

ギシン「どんな風に花開くノカ」

アンキ「楽しみデスネ。」

ギシン「楽しみデスネ。」

アンキ「ア、ナイトメア百人一首かるたは」

ギシン「ご要望がアレバ、」

アンキ「本気で作るのも吝かではアリマセン。」

ギシン「……そういえば、年が明けまシタね。」

アンキ「まだいい忘れていたことがありマスね。」

ギシン「言いマスか。」

アンキ「言いマショウ。」

ギシン、アンキ「セーノ―――」

「明けまして おめでとうゴザイマス!!」







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