【シノアリス】醜竜ノ在処 ~前編~ 【シナリオ】




醜竜ノ在処
~ギルド協力イベント~


前編
ギシン、アンキ 冒頭の会話
ギシン「効率よく魔晶石ヲ稼ぐ方法を見つけてきまシタ」

アンキ「どうするんデス?」

ギシン「決闘小屋で戦うのデス」

ギシン「相手に勝てば報酬とシテ魔晶石が貰えマス」

アンキ「ついでに賭ケにも勝って丸儲けデスね」

ギシン「デハすぐに行ってきてクダサイ」

アンキ「連戦連勝で頼みマスね」











シナリオ
狭苦しい決闘小屋には

据えた汗の臭いが充満していた。


リングでぶつかり合う男達、

怒号や野次を飛ばす客、

賭けに勝って札束を振り回す客、

賭けに負けて乱闘を始める客。


小屋は耳障りな騒音に満ちているのが

常だったが、その日は様子が違った。

歓声と口笛の嵐が巻き起こったのだ。

「次のチャレンジャーはこちら!

突如現れた期待の新星!

キューティーちゃん!」


決闘相手の竜を易々と倒すと、

観客は大盛り上がり。

その日の決闘小屋の売上は

いつになく上々のようだった。


「しばらくリングに立ってクレと

決闘小屋のオーナーに頼まれマシた」

「報酬は弾むソウです。

願ってモない話ですネ」


どうやら、この狭苦しい小屋に

しばうく滞在しなければならないらしい。

漏らされた溜め息を、

人形達は清々しく無視した。



決闘小屋では、出番以外

特にすることもない。

暇潰しに小屋内を歩き回っているうちに

1匹の竜と出くわした。


「わあ、キューティーちゃんだ!

こんにちは。キミってとっても

強いよね。ビックリだよ!」
 

屈託なく話しかけてくる

その竜は、最初に戦った相手。

目を背けたくなるほどに醜い竜だった。



醜い見た同に反して

ピュートーンは明るく、よく喋った。

リングに上がれば唸り声を上げ

牙を剥いて襲ってきたが、

決闘が終われば気のいい話し相手だ。


「ここはいい所だよ。

毎日痛くて大変だけど、慣れれば平気。

ご飯が食べられるし、

オーナーもスタッフも優しいんだ」

そしてピュートーンは、

身の上話を始めた。



ーーぼくは、生まれつき醜かった。

だから故郷では、一族みんなに

馬鹿にされ、暴力を振るわれていた。


ある日ぼくは、行く宛てもないまま

故郷を飛び出した。

あそこにぼくの居場所はなかったから。

他の竜に見つかうない場所で

ひっそりと暮らそうと思ったんだ。

だけど、それまで故郷を一歩も

出たことがなかったぼくは、

防径ってるうちに人里に出てしまった。



村人達は、突然現れたぼくに

驚いて、混乱したまま襲いかかってきた。


ぼくは泣きながら弁解したけど、

その全部が村人達の叫びに掻き消されて

誰にも届かない。

このまま殺されるんだと思った。


だけど、その時救世主が現れた。

巡業でたまたま村に滞在していた、

決闘小屋のオーナーだ。


オーナーはぼくの訴えをちゃんと聞いて、

村人達の誤解を解いてくれた。

それから、手当てまでしてくれたんだ。



「行く宛てがないなら、

私の小屋で働いてみるかい?」


オーナーの誘いに、ぼくは大きく領いた。

そんなに優しい言葉をかけてもらった

のは初めてだったかう、「嬉しくて。


仕事が決闘だってわかった時は

ちょっと驚いたけど、

殴うれることにも少しずつ慣れてきた。


ぼくの居場所はここなのかも

しれないって最近は思うんだ。



ーーピュートーンとの何度目かの

決闘を終えた真夜中のこと。

静まり返った決闘小屋が、

不意に騒がしくなった。


「ドウやら、あの醜イ竜が

攫われたようデスよ」


見上げた夜空に、

複数の竜が遠ざかっていく影が見えた。

ピュートーンの苦しげな声が

尾を引き、消えていく。


「助けて! 誰か助けてぇ!!」



オーナーの説明によれば、

決闘小屋に突如として何匹もの竜が

雪崩れ込み、瞬く間にピュートーンを

攫っていったのだという。


「あれはきっとピュートーンの故郷の

竜達に違いありません。

ピュートーンを奴らから

取り戻さなければ。

あの子はとても大切な竜なんです」

「デハ私達が取り戻してキテ

あげまショウ」

「お代ハ魔晶石でオ願いしマスね」


ギシンとアンキの申し出に、

オーナーは一も二もなく頷いた。


















今回は長いのでここまで

続きは後編で

(@^^)/~~~










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